「ちきりん」さんの本にハマってます。とても面白かったのでご紹介。
ちきりんさんは自称「おちゃらけ社会派ブロガー」。
働き方、結婚、自殺みたいな社会的テーマをズバッと独自の視点で切り込む記事がたびたび炎上し、どんどん読者が集まって、結果ブログが有名になっていったそうです。
多くの人を刺激する「ズバッと言い切るちきりん視点」が彼女の自分メディアをつくっていると思います。
この本もやっぱり、ちきりんさんのブログ引用部分がとてもおもしろかった。
自分メディアはこう作る!おもしろ部分の引用
分析できるだけでなく思考できる人間になろう
・市場規模は前年比8割増となった
・市場規模は前年比8割増と、急激な伸びとなった
しかし、2番目の文章である、「市場規模は前年比8割増と、急激な伸びとなった」という文章は、誰もがこの結論に到達するわけではありません。人によって言うことが変わりえるのです。
もしこれが、急速な拡大を続ける中国やインドの市場で、大半のモノの売り上げが前年比300%〜800%で伸びていたら、たとえ分析結果が同じでも、思考の結果は「市場規模は前年比8割増と、比較的低い伸びにとどまった」となるでしょう。
つまり、2番目の言葉を口にするためには、分析結果以外のことも「考えて」、自分で判断をする必要があります。これが「思考」です。
思考した文章はおもしろい!
たとえどんなに稚拙な考えであっても、どんなにぶっとんだ考えであっても、(誰がやっても同じになる)単なる分析結果なんかより、人によって異なる「誰かの考え」のほうが圧倒的におもしろいし、価値はまさにそこにあるのだということです。
どっちでもいいは、仕事ではサイアク
最悪なのは、「Aの場合もあるが、Bの場合もある」とか言ってる本人が、「オレの意見は客観的だ」「自分は、『Aだ!』と言ってる人みたいに偏っていない」などと勘違いしていることです。コレ、本当にタチが悪い。それ、客観的なのではなくて、単に、「決断できない人間である」「選べない人間である」「自分の意見を持てない人間である」ってだけのことです。
わたし(若い人)も頑張るから、年上の人も頑張ってほしい
若い人が一生懸命考えて、「こうすべきだと思います!」だって、消費者はこれを求めているからです!」と言ってきたとします。その案は稚拙かもしれないし、情報も未整理だし、不足しているかもしれない。それでも、「そういう消費者もいるだろうが、そうじゃない消費者もいるはずだ」みたいなことを言う上司になるのは、ほんとーにやめたほうがいいです。
思考するためには思考できる環境や人が必要である!?
この本を読んで、
「思考すること」ってすごい大事だな。
とあらためて納得しました。
でも、実はこの思考力、社会に出たら絶対に身に付くわけじゃない!?
「思考をぶつけあう」ことを大事にしている環境や仲間が必要です。
制作会社時代、毎日イラストをひたすら描く仕事が辛く、改善方法や新しいチャレンジを提案したことがありましたが、統括の営業さんには全然とりあってもらえなかった(と感じています。実際はどうだったかわかんないけど。)
営業さんにとっての問題は「安定した数字を出すこと」
私にとっての問題は「現場の人間の負担が減るやり方の提案」
私の提案が稚拙で響かなかったという理由もあるけれど、営業さん側も「考えなくていいから、とにかく描いてくれ〜」という、違うポジション同士、思考し合う作業が手間だという気持ちがあったのかもなと今になって思います。
当時の私はなんでわかってくれないの!大人なのに!と悲しい気持ちでいっぱいでした。笑)
わたしは「本当にこの描き方・チームの分担がベストなの?」とか「売れないならガワ変え(デザイン)じゃなくてシステムから見直したほうがいいんじゃないの?」とか描くこと以外の「ナニコレ」を考えてしまうタチ。
仕組みの最適化をあまり重視しない環境に疑問がわき、ここでずっと働くのは難しいな。と感じてしまい退社に(円満ですよ!)。
しかし、その後入ったベンチャー企業では、逆にデザイナーにも思考が求められる環境でした。
「どうやったら面白いアプリ」が作れるかみんなでブレストしたり、新しいサービスを作ったりといつも「思考すること」を求められてびっくりするも、自分にとっては思考できる環境にワクワクしていました。
ハイクオリティでデザインを生み出す仕事・考えて新しい可能性を生み出す仕事。
デザインの仕事にも色々ありますが、自分は「思考する仕事」を得意にしたいと思っています。
環境が人をつくる。
とはよく言うけれど、あながち嘘じゃないなーと思う。ちきりんさんの本など読みつつ、なんでも考えてみようと思います!
どっちでもいーよーを多用する人、ちょっといつもと違う考え方をするのにおすすめの本です!(私もめっちゃ言っちゃうw)
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/11/22
- メディア: 単行本
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