Manaty Graphic Design

TOKYOのIoTなベンチャーで働きながら、デザインを教えたり、デザインしたり、パラレルに生活しています。

【1冊目】ベンチャー企業デザイナーの読書/時代を読む力をデザイナーもつけなきゃです。/インターネット的

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今週読んだのは、「インターネット的」という糸井重里さんの本。

この本は、10年以上前に出版されたもので、10年前の糸井さんの「インターネットがこれからどうなるか。」という考察や、当時より、少し前から始めた「ほぼ日」のことが書いてある本です。

まるで今の今、書かれたように、インターネットが「コンテンツイズキング」になる流れや、「プラットフォーム至上主義社会」になるという時代をぴったり当てた、予言の書みたいな内容から、また話題になっているようです。

今週読んだのは、「インターネット的」という糸井重里さんの本。

今の時代をぴったり読み切っていて、ぞわぞわするおもしろさでした。ぞわぞわした部分の引用を、どうぞ。

しかし、ぼくとしては、インターネット自体よりも、それがもたらす”インターネット的であること”に、より可能性を感じています。

 

当時(インターネットが普及し始めたころ)、多くの人は、インターネットとコンピュータとデジタルをごっちゃにしていました。いまもそうだと思いますが、ほとんどの切り口は、その三つをごっちゃにして、理科系の便利なものというくらいのまとめ方をされていたように思います。

 

インターネットは「伝える仕組み」です。いわば、人間の生み出す情報という「料理」をすばやくどこにでも届ける「お皿」です。ほんとうは、一番面白いのは、お皿に何をのせるかということのはずです。お皿自体には、ぼくはあまり興味がないのです。

 

つながりすぎないで、つながれることを知る。こういう関係が、インターネットの上ではリアルに感じられるかもしれません。「ひとりぼっち」なんだけれど、それは否定的な「ひとりぼっち」ではない。孤独なんだけれど、孤独ではない。

 

機械や道具を「使える」というのはオペレーションです。オペレーションとクリエイティブは違います。ぼくはオペレーションの向上をあまり考えずに、とにかくインターネットとつきあってきました。『ほぼ日』という読み物(コンテンツ)を毎日出し続けていくということ、そして『ほぼ日』を出しながら読み手が何をよろこんだり、悲しんだりしているのかについてばかり考えていました。インターネットという新しそうなことをやっていても、これは人間というものを考えるということにちがいはありません。

 

いまは”生産手段”を持つコストがどんどん安くなっています。つまり、つくることには参加しやすい状況がある。しかし、市場を創出することであるとか、モノやサービスを差し出す場としての市場を獲得することは難しくなっっていくばかりです。そういった「市場がイニシアティブを持つ」という背景を考えたとき、企業にとっての「シェア」の考え方というものがきわめて重要になってきます。企業が自分の利益を考えるのは当然のことなのですが、その利益をなんらかのかたちで社会に「シェア」していくという考え方が、もっと大事になると思うのです。

 

インターネット的という考えからしたら、たとえば企業が市場を独占するということなどは、ちっともカッコ良くないのですね。誰も、うれしくない。誰もうれしくない、ということを推し進める企業が、市場の主役である人々から嫌われていくであろうことは、これからの社会の動向を見ていかなければ結論付けられないとは思うのですが、予感的には、ぼくはそうなっていくのだろうと考えています。

 

どのみち、一番強いのは「市場」を持っている人で、その次がそこに商品を運ぶ人、モノをつくっている人の立場がどんどん弱くなっているのは確かです。よくいわれる川下の方が川上よりも強い立場になっていくということで、これ、やっぱり、上流も下流もフラットなインターネット的な変化だと思いますね。

 

10年前とは思えない考察ばかりでした。

 

時代を読む力ということに、いま関心があります。

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10年前の糸井さんが、こういう時代になるぞと、言い当てたこと以上に、糸井さんがこの10年、自分と、すこしの人がすこしだけ見えている「新しい時代」をつくるために、率先して自分を信じて活動してきたことが、すごいと思いました。

つまり、糸井さんはコンテンツファーストな世界をただ予言して待っていたのではなく、コンテンツがおもしろい世の中を自分でつくってきたんだなぁと。10年前に、10年後の姿をくっきり想像して、それに向かって着実にひとつひとつやることをやってきた感じがしました。

みんながはっきり、大事だよ。って今言い切れることよりも、まだ言葉では表せないんだけど、みんなの心にひっかかることを実行して、明らかにしていくこと、リスクをとったからこそ、この本を読んで私たちは、ぞわぞわして、感動するんだと思います。

www.1101.com

先日、ほぼ日に物理学者の早野龍五さん、編集者の河野通和さんの参加が発表され、インターネットはまた、盛り上がりました。

糸井さんは新しい10年先を、みている気がしました。今まであまり、興味がなかったのですが、新たな発見がありそうです。ほぼ日を、しばらく追いかけてみよう。と思っています。

 

インターネット的 (PHP文庫)

インターネット的 (PHP文庫)