【12冊目】「算数とハートの経営」に学ぶ、リスクとチャンスのとらえかた。

デザイナーもビジネスについて知らねば!と思ったのは、ベンチャー企業に入ってからのこと。それからよく社長が書いた本を読むようになりました。

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なぜ、デザイナーがビジネス書を読むのか。

以前勤めていた製作会社では、制作部(デザイナー)と経営営業部は別の部屋で、営業さんが制作部の部屋に来ること自体も稀だった。

今は同じ部屋でマーケティング・営業さんがわいわい議論してて、ある程度固まると「だいたい聞こえてましたー。了解です。」みたいな流れでボールを受け取っています。

戦略が非常に身近になりました。

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個人事業主としてデザイン製作をする自分のためにも読んだ1冊「算数とハートの経営」(小沼光雄)を紹介します。

「算数とハートの経営」あらすじ

建機をレンタルするサービス大手「アクティオ」を立ち上げた著者の小沼光雄さん、現在も取締役社長のポジションにいる方が書いたサクセスストーリー。たった3万円で立ち上げた会社だったそうだ。

この時代、工事に欠かせなかった水中ポンプの修理からビジネスをスタート。

水中ポンプと聞くと小さなアイテムのように感じるが、時代は東京オリンピック開催の1960年代だったこともあり、時勢と合わせて購入すると高額な建機・重機をメンテナンス・レンタルするサービスに成長していく。

ビジネスがなんなのか?ってすごく難しいんだけど、ひとつ、腑に落ちたのがこれ。

商売をするには「商材(X)」があり、それの「販売量(Y)」を掛け算することで商売を大きくしていきます。私はそこに「Z」という変数を入れました。「Z」は何かといえば、市況であり、社会的動向であり、未来の読みです。この「Z」をどう読むかという部分が経営者の能力、センスであり、それだけでなく会社全体としての平均的な能力として備わっているかどうかが問われるのです。

リスクととるか、チャンスととらえるかの精度。

未来は変数であり、それを完全に読みきることはきっと誰にも不可能だと思う。

私も昔はこの「Z」みたいな、読み切れない数字や未来がすっごく怖かった。

でも最近は、自分で考えて動かなきゃいけないベンチャー企業にいることや、自分で個人の仕事を続けてきたことで、ちょっとずつだけど未来を考えるクセもついてきた気がします。

この「Z」がわからない人から、「そんな危ないことやめときなよ」とか「堅実に歩みなよ」という意見が発信されるのだと思う。

「Z」をリスクと捉えるか、チャンスと捉えるかは個人それぞれ。

社長さんは特に自分なりのリスクとチャンスのとらえ方の精度を、日々の業務であげているんだと思った。

できれば私はチャンスと捉えられるようにポジティブな考え方をするようになりたい。そんなことを感じた一冊でした。

追記。ビジネスを成長させる能力のある社長が、社員を幸せにできるとは限らない。

余談なんだけど、この本、Amazonでレビューを見ると、関係者っぽい人の会社に対する悪口が書き込まれてる…!!

社長から見たら成功事例でも、他者から見たら憎むべき会社。ビジネスって本当複雑で面白いなあと思ったのでした。

本自体はとっても読みやすい語り口なので、ビジネス初心者の方にもオススメです。

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自分と同じ、普通の何もない若者が手持ちの資材を使って会社を作っていく過程がイメージしやすい。

 

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