【14冊目】デザイン力だけじゃダメ。時代を読む力を持つ!「インターネット的」糸井重里

インターネット好きでインターネットビジネスに関わる全ての人にオススメできる本!!!とにかく糸井重里はヤバイ!!!

今週読んだのは、「インターネット的」という糸井重里さんの本です。

この本は、10年以上前に出版されているにも関わらず、インターネットが「コンテンツイズキング」や、「プラットフォーム至上主義社会」になると、予言の書のように書かれており、今も話題になっているようです。なんかぞわぞわするおもしろさでした。

まずは私がぞわぞわした部分の引用を、どうぞ。

ぞわぞわした「インターネット的」の引用部分をご紹介

しかし、ぼくとしては、インターネット自体よりも、それがもたらす”インターネット的であること”に、より可能性を感じています。

当時(インターネットが普及し始めたころ)、多くの人は、インターネットとコンピュータとデジタルをごっちゃにしていました。いまもそうだと思いますが、ほとんどの切り口は、その三つをごっちゃにして、理科系の便利なものというくらいのまとめ方をされていたように思います。

インターネットは「伝える仕組み」です。いわば、人間の生み出す情報という「料理」をすばやくどこにでも届ける「お皿」です。ほんとうは、一番面白いのは、お皿に何をのせるかということのはずです。お皿自体には、ぼくはあまり興味がないのです。

つながりすぎないで、つながれることを知る。こういう関係が、インターネットの上ではリアルに感じられるかもしれません。「ひとりぼっち」なんだけれど、それは否定的な「ひとりぼっち」ではない。孤独なんだけれど、孤独ではない。

機械や道具を「使える」というのはオペレーションです。オペレーションとクリエイティブは違います。ぼくはオペレーションの向上をあまり考えずに、とにかくインターネットとつきあってきました。『ほぼ日』という読み物(コンテンツ)を毎日出し続けていくということ、そして『ほぼ日』を出しながら読み手が何をよろこんだり、悲しんだりしているのかについてばかり考えていました。インターネットという新しそうなことをやっていても、これは人間というものを考えるということにちがいはありません。

いまは”生産手段”を持つコストがどんどん安くなっています。つまり、つくることには参加しやすい状況がある。しかし、市場を創出することであるとか、モノやサービスを差し出す場としての市場を獲得することは難しくなっっていくばかりです。そういった「市場がイニシアティブを持つ」という背景を考えたとき、企業にとっての「シェア」の考え方というものがきわめて重要になってきます。企業が自分の利益を考えるのは当然のことなのですが、その利益をなんらかのかたちで社会に「シェア」していくという考え方が、もっと大事になると思うのです。

インターネット的という考えからしたら、たとえば企業が市場を独占するということなどは、ちっともカッコ良くないのですね。誰も、うれしくない。誰もうれしくない、ということを推し進める企業が、市場の主役である人々から嫌われていくであろうことは、これからの社会の動向を見ていかなければ結論付けられないとは思うのですが、予感的には、ぼくはそうなっていくのだろうと考えています。

どのみち、一番強いのは「市場」を持っている人で、その次がそこに商品を運ぶ人、モノをつくっている人の立場がどんどん弱くなっているのは確かです。よくいわれる川下の方が川上よりも強い立場になっていくということで、これ、やっぱり、上流も下流もフラットなインターネット的な変化だと思いますね。

10年前とは思えない考察ばかりでした。

デザイン力より、ビジネスノウハウより、時代を読む力が欲しい!と思っています!

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この本には、「ほぼ日」をスタートした頃の様子が書かれています。

2001年の糸井重里さんが、こういう時代になるぞと言い当てたこともすごいのですが、「インターネットによる新しい時代」をつくるために、率先してテレビからネットへと活動を移し、「ほぼ日」をつくってきたことが一番すごいことで、かっこよくて、しびれました。

時代を先読みして、その時代を自分で作るの超かっこいい。

つまり、糸井さんはコンテンツファーストな世界をただ待っていたのではなく、コンテンツがおもしろいインターネットを自らの手でこの10年つくりあげてきたんだなあと感動しました。

10年前に、10年後の姿をくっきり想像して、着実にひとつひとつ「ほぼ日」のような仕事を積み重ねている感じがしました。

みんながはっきり「大事だよ。」って言い切れることって、実はすでに色々やり尽くされたものであり、そのあと大きくなる可能性って小さいかもしれない。

でも、「インターネット、よくわかんないけど、なんか面白い」という気持ちにかけて、失敗するリスクを負ってもネットに飛び込んだ糸井さんの姿勢とか思い切りの良さに、ぞわぞわして、感動しました。

インターネットの新しい10年をまた作ろうとしている糸井さん。悔しいしすごい!

www.1101.com

先日、ほぼ日に物理学者の早野龍五さん、編集者の河野通和さんの参加が発表され、インターネットはまた、盛り上がりました。

糸井さんはまた新しい10年先をみている気がします。自分も早く、もっと時代を読めるようになりたい!!!!とにかくオススメするから読んで!

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この時代に出会って本当に良かった本に入るので、ぜひ読んでみてください!
 

 

 

3 COMMENTS

こあら

お久しぶりです!こあらです。
10年前とは…すごいですね。
今の私には理解しきれないところもありますが、自分の芯があって実行していけるというのはやはりかっこいいですね。
まなてぃーさんからコメントをもらい、最後まで努力しましたが、残念ながら3校とも落ちてしまいました。
自分なりにがんばっていたつもりでしたが、甘えていたところもあったのではないか、もっともっとがんばれたのではないか…と思っています。
こんなところで言うことではないかもしれませんが。笑
まなてぃーさんからのコメントにとても励まされました。
ありがとうございました。
来年の今は満開の桜が咲くようがんばります。

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manaty_design

こあらさん
コメントありがとうございます!まずは受験、お疲れ様でした!
美大受験は、なんというか、いろんな要素の固まりだと思っていて、運だったり、努力だったり、実はその学校や試験の内容が合っていなかったり、そういういろんな条件を、いきたいぞ〜って気持ちで無理やり乗り越えているような部分はあるのだと思います。だから、努力が足りなかっただけではないと思うので、あまり責めないでという気持ちでいます^^
来年も、ということは、また頑張るのですね!
美大にいっても、まったく違う職業についている人もいますし、浪人中に別の道を見つけて邁進される方もいますよね。
一度、決めるからこそ、次に進めるのだと思います!決断、おつかれさまでした^^
私も、毎日やれることをやってくしかない。と思っているので、こあらさんと一緒の道にいます。また、頑張ってください!
少しでも、人と違った道に行くのは大変なことだと思います。そこを進もうと決めたことに「すごいよー!がんばれー!!」という気持ちで、応援してます!!^^

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こあら

返信がおそくなってしまい、すみません。
本当に毎回励ましていただいてありがとうございます…!
なんとお礼を言えばいいのか…。
確かに先生も出たモチーフがたまたま自分ができるやつだったから受かったというのも聞いたことはありますし、運ももちろんあるのかもしれません。
ですがそれだけでも受からないし、努力も必要だし…、まなてぃーさんの仰るようにいろんな要因が重なっているのかもしれませんね。
自分を責めすぎず、いいところを伸ばして、できていないことからも逃げずにがんばりたいと思います!
まなてぃーさんからの言葉をもらい、本当に胸がいっぱいになりました。
実を言うと電車で読んだ時に泣きそうになったので一旦読むのをやめました。笑
またいつかお邪魔します!
気温が変化しやすい季節ですので、体調には気をつけてくださいね。

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