Manaty Graphic Design

TOKYOのIoTなベンチャーで働きながら、デザインを教えたり、デザインしたり、パラレルに生活しています。

【デザイン理論】デザインする上で、言語化すべきこと。言語化してはいけないこと。

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誰かの頭の中のイメージを組み立てる仕事を受けて、考えた理論を。

今週は「締め切りをちょこちょこずらしてとにかく提出を重ねないといけない」日々を過ごしました。

中でも一番手が止まったのが「今現在ないサービスをイメージさせるスケッチを描く」という仕事で、今までで一番難産だったと思う。結局まる2日かけてスケッチを4枚仕上げて提出。無事プレゼンは終わったようで、(話者のスピーチ力も存分にあるのですが、結果も出せたよう)ホッとしたところです。

プレゼンが終わったら、用無しのイラスト4枚。たった4枚。だけどこれがめっちゃ難しくて、私はずっと家にこもって、ご飯を食べるか、少し眠るかを繰り返し、あとはずっとPCに向かっていました。

「誰かの頭の中のぼんやりしたイメージ」をリアルに仕上げることはすっごく難しい。だけど、伝えることが難しいからこそ、ビジュアルにする作業が必要なわけで。いろいろ頼まれるお仕事の中でも、デザイン・イラストの必要性はかなり高いと感じました。

まずは、プロダクトの形をイメージし、スケッチ。途中でクライアントさんにヒアリングします。でてくる、でてくる。もっとこんな感じ。あの会社のこれみたいなラインで…

このタイミングで、クライアントさんの言葉の奥を探ります。単純にかっこいいだけで言ってる?プロダクトじゃなくて、その会社に思い入れがあるのか、その会社の理念に共感しているのかも。なぜ、それを言語化して私に伝えたのか。噛み砕く。そうやってクライアントの頭の中と、クライアントの提案先の輪郭をはっきりさせていきます。

同時に、今回の提案にどんな表現方法がベストか描きながら決めていきます。私は独自のテイストがあるプロのイラストレーターではないので、できる範囲でテイストをかき分けます。

初めてのプロダクトスケッチ。様々なスケッチ手法をネットで調べながら、とりあえず似せて描いてみます。イメージはちょっとディズニーのタッチみたいな、曲線を取り入れた、こなれたテイスト。そうやって、なんとか1枚目の提案イラストが完成した。なかなか楽しい。

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素材がイメージしやすい描き方も提案。

 

次の日クライアントから返信がありまして、結果はボツでした…。(ということで、公開)理由は「プロダクトがダサいから。」そうだよね。プロダクトを描いて欲しいわけじゃなくて、そのプロダクトを作ることで、どう世界が変わるか。を表現して欲しいってことだったんだ。そもそも、プロダクトデザイナーではないので、精通している人に響くめちゃかっこいい表現は私には無理。無理とわかってることは、お仕事ではしちゃいけない。プロダクトスケッチっぽい表現が楽しくなって突っ走ってしまった。反省。

同時に、プロダクトスケッチは、どう考えても素材がわかんないだろ!とか、実現できないだろ!っていう見せ方が多く、なんであんな描き方すんだろ?っていう謎が解明されました。あまりにもはっきり描くと、見る人がブツがどんなものか想像しすぎてしまい、妄想する隙間がなくなってしまうからだ。陳腐。ただただ陳腐。

ということで、ブツをあまり表現せず、利用シーンを描くことで伝える手法に転換し、丸2日間を費やしたのです。(完成品は公開できないー。すいません。)プロダクトははっきり描かず、使っている人やそのシーンなどをメインに。テイストも、表現内容もかなり変更しました。

1秒も他のことするの惜しいから、とにかく家にこもりっきりで、食べ終わったコンビニ容器が散乱してて、地獄か!って状況だったんだけど、誰かに何かを伝えるとき、言語で伝えるか、非言語で伝えるかによって、効果と伝わり方は全然違うってことが実感できました。

言語化でいえば商品の説明をする際に、「最先端技術を利用した機材で、安心安全!」とか書かれてると、は?うっせーよ怪しいなバカ。とか思わないですか?

非言語化でも同じことは起きてる。お堅い企業が、簡潔に商品説明をしようとして、4コマ漫画を使っていると、安っぽいなーって思っちゃう。難しい商品に対してコミカルなテイストであればあるほどこっちが冷めるよね。

言葉で伝える・絵で伝える。ベストエフォートを見極めることはとても大切な作業になるんですねー。

今週買ったスケッチの本。

ちなみにスケッチのお仕事など初めてだったので、こちらの書籍を購入しました。様々なデザイナーのスケッチと、完成デザインが掲載されています。最近は完成デザインのかっこよさよりも、それをどうやって形にしたかという過程と、それがどれだけ結果を残せているか。という点に関心が移っているなー。

こちらのリンクで中身が見れるよ。それぞれのデザイナーで手法が違い勉強になりました。良い本です。

伝える手段を選ぶことが大事。でもそれ以上によい週末を。

という感じで、言語化すべきか?しない場合は、どうやって非言語で伝えるか?というポイントが私の中に加わった出来事でした。私は、もう少しデスマーチな予感。皆さんよい週末を。